【秋の夜長にお薦めアニメ】昭和元禄落語心中
てけてんってんってんっってんっ。
こんばんは。
今夜もいっぱいのお運びで、
ありがたく御礼を申し上げます。
近頃すっかり涼しくなって 、もう秋ですねぇ。
読書の秋なんて申しますが、僕はどーーも本は苦手でして、
長い夜は漫画にアニメ、これがまた止まらなくて、
ついつい夜更かししてしまいます。
・・・。
無理だ、もっとこのテイストでいこうと思ったけど、
無理だwww
さて、下手な枕は置いといて、
今回はそんな長い秋の夜にぴったりな、
大人なアニメをご紹介。
『昭和元禄落語心中』
《TVアニメ公式HPよりアニメ「昭和元禄落語心中」》
1.こんなお話
舞台は昭和５０年代。
ちょうど僕が生まれた時分でございます。
強次という名のチンピラが、服役中、刑務所の慰問落語会で
大名人・有楽亭八雲の『死神』に出会います。
それがずっと忘れられず、出所後に彼が向かったのは、
元いた組ではなく寄席（よせ）。
一張羅に身を包んだ強次は
出番終わりの八雲を待ち伏せ、
いきなり弟子入りを志願します。
八雲は弟子を取らない主義。
しかし”何か”を感じた八雲は、
強次を連れて帰り、与太郎の名を与え弟子にします。
与太郎っていうのは、江戸落語に登場するまぬけな男のことです。
八雲の家に居候することになった与太郎は、
ここで養女の小夏、そして彼女の実の父である
遊楽亭助六の落語に出会うのです。
しかし八雲は、助六の話になぜかいい顔をしません。
八雲と小夏が言い合いになり、
「助六を殺したのはあんただ！」
八雲に詰め寄る小夏。
そんなある日、与太郎は八雲が高座に上がっているときに、
舞台袖で居眠りをし、会場内にいびきを響かせてしまうという
大失態を犯します。
前夜に助六のレコードを聴き漁り睡眠不足な上に、
助六をよく思わない八雲の前で、
助六の型で落語を披露、しかも大失敗した後のこと。
破門された与太郎。しかしどうしても諦められず再び八雲の元へ。
八雲に自分の想いを伝え続ける与太郎。
八雲は、与太郎と小夏に向き合い、重い口を開きます。
「じゃあひとつ、おまえさんがたに話して聞かせてやろうか」
チク タク チク タク
静かに時が刻まれる中、
羽織を脱ぐ八雲。
「あの人（助六）とあたしの約束の話を」
「長え夜になりそうだ。覚悟しな・・・。」
八雲の境遇、よきライバルであり、理解者であり、
互いを妬ましく思う助六との関係、伝統としがらみ、変革、
そして色恋沙汰、愛憎・・・。
まだ江戸の息吹が残り、きな臭さ漂う昭和初期。
落語を軸にしっとりと、情熱的に、冷たく、
落語に翻弄され、落語を憎み、落語を愛した、
八雲の人生が語られます。
第2期は真打に昇進した与太郎と、
過去に雁字搦めに縛り付けられた八雲、
この二人を軸に話が展開していきます。
八雲は落語と心中してしまうのか、
それとも落語に救われるのか、愛せるのか。
ビームも出ません。
平行世界でもありません。
萌えません。
でも、次の話が楽しみというよりも、
いつまでもこの世界に浸っていたいと感じる、
そんなアニメでございます。
まだチェックできてないんですが、原作はこちら。
2.落語知らなくても楽しめる！『昭和元禄落語心中』の魅力
2-1.なんといってもまず落語
知らなくても楽しめるって言ってるのにねw
まぁまぁ読み進めてみてくださいまし。
落語を本気で好きな方から言わせればもしかして意義ありかも？
滑稽、人情、芝居、怪談、落語の噺（はなし）はこの４つに大別されます。
江戸の粋な暮らし、いつの世も変わらない人の情、いや変わってるかな・・・、
当時の人々の人生の一コマを描いたもの、それが落語。
すなわちつなぎ合わせれば、落語は人生そのもの。
『儚くも愛おしい。それが落語（じんせい）』
公式HPの言葉を頂戴しました。まさに、です。
まるでアニメ全体が落語のひとつの噺のようなんですよ。。嗚呼。。
（もっかい見よ。）
そして、なかなか聞く機会のない落語ですが、
（全部じゃないけど）がっつり聴かせてくれます。
これがもう物語と絡み合って、とても魅力的に。。。
監修は林家しん平（林家 しん平｜一般社団法人 落語協会）、
本格的な落語アニメでございます。
（作中では猫助師匠としても登場）
「え、だから落語知らなきゃ楽しめなくない？」
まぁまぁまぁ、それがですねぇ・・・
2-2.豪華な声優陣
いいんです、アニメ詳しくなくても。
誰がやってる〜！って騒ぎたいわけではないのです。
・・・ちょっとだけ騒がせて？w
有楽亭八雲を演じるは石田彰さん。
「知らん。」
っていう方、こちらを↓
ね？いましたよね？あのキャラが！みなさんの思い出のあのキャラが！
このキャラたちを見ているだけで、七色の声の持ち主だということが
よくわかると思います。
（詳しくはコチラ→http://rakugo-shinju-anime.jp/#slide7）
文豪ストレイドッグス二期のラストに
ドスエフスキーとして登場されたきはまぁ興奮しましたよ・・！
・・・さて。でね。
この豪華な声優陣が、落語を魅力的にするんですよ。
一人でいくつもの役をこなす落語。
そう、ぴったりなんですよ。声優さんが落語って。
本物の噺家さんの落語とはまた一味違う。
慣れていない人でも入りやすいと思いますよ。
一つの噺の中でのキャラの演じ分けがくっきりしてて、
そういうとこかな？
本作で石田さんは、
八雲の青年期である色気たっぷりの菊比古から、
大名人八雲までを見事に演じておられました。
落語も、初期の覚束ない感じから、
覚醒後の恐怖すら覚えるしっとりした重みまで、、
もう本当にすごい。。
「だから、やっぱり落語知らなきゃ・・」
セイセイセイ。（懐）
2-3.落語とジャズの融合
ジャズだけではないんだけど、アニメを彩る音楽が実に・・実に・・。
それぞれのシーンや登場人物の心の中を見事に表現しています。
美しさをより美しく、切なさをより切なく。
これが落語の描写にも。
内容がよくわからなくても、音楽が理解を助けてくれて、
気がつくとその世界に引き入れられています。
このアルバム、なんと与太郎（cv関智一）の『出来心』 と
八雲の『死神』が収録されているのです！
アニメをご覧になって、ハマったら是非チェックしてみてください！
そして、そう、主題歌が、あーこれ最初に書けばよかった。
一期、二期ともに、
作詞作曲椎名林檎 × ボーカル林原めぐみ
という超絶豪華タッグなのです！！！
もう、なんだ、これまとめてご覧になるときも絶対飛ばさないで。
アニメの世界観とのシンクロ率が異常。
これを聞いてぐわっとあちらの世界に引っ張られたあとに、
アニメを堪能してください。
ちなみに、林原めぐみさんは本作では みよ吉を演じています。
この作品のキーとなるキャラクターです。
男を翻弄し、男に翻弄され、人の奥底の本性を引きずり出す、
愛されるよりも愛すことを望み、愛されることを欲しがった、
僕の中では八雲の次に推しなキャラです。
一期↓
- provided courtesy of iTunes
二期↓
- provided courtesy of iTunes
普段なかなか触れることのない落語だからこその異世界感、
魅力溢れるキャラクターたちを軸に語られる情のストーリー、
それらを彩る繊細な音楽表現と演じる豪華声優陣、
Amazon Prime Videoにて、一期二期配信中です。
秋の夜長を、しっとり過ごしてみませんか？
